ITエンジニアのフリーランスの目標年収(正社員と同等額)を確保するための方策
ITエンジニアのフリーランスの覚悟
同年代の正社員の手取り年収の1.85 倍、額面年収の1.5倍 の年収を確保することはかなりハードルの高い挑戦だと思いますが、社会保険、福利厚生、あるいは退職金が無い等のハンデを克服するためには、やはり必要な金額だと思います。フリーランスとしてプロを目指す以上、この挑戦はスムーズにクリアしていきたいものです。中には、とっくにクリアしているというエンジニアも少なくないと思います。
何事をやるにも、覚悟というものは大事なことです。50の覚悟でやる人と100の覚悟でやる人、150の覚悟でやる人では結果は自ずと違ってきます。
正社員の手取り年収の1.85倍の収入を確保するという目標を立てた場合に、最初から無理かなと思って取り組むのと、様々な創意工夫をしてなんとか突破しようと取り組むのと、こんなの簡単だよと言って取り組むのとでは、結果はかなり違ったものになるようです。
人間の脳って不思議なもので、脳によって動かされるか、脳を動かしていくかによって、脳の働きが違ってきます。
脳は何時も、楽なほうへ楽なほうへ私たちを動かそうとするようです。目標をたてたが、中々実現できないとき、脳はもっともらしく「これは無理だよ」とか、「やっても仕方がない」といった理由を考え始めるようです。そんな時、「脳さん、その手はくわないよ!また出来ない理由を考え始めたね! 俺は絶対に成功させるんだからね! 俺も頑張るけど、脳さんもキッチリ働いてね」と言っておくと、脳は頑張りはじめ、それが実現できるように働き始めるようです。
話が反れましたが、ここでは精神論だけで終始するつもりはありませんので、先へ進むことにします。
先ず、自他ともに認める得意な分野を造り確立し、この得意分野で勝負すること
大事なことは、 「自分は何が得意か」を知ることです。何が得意かを知ったら、「どの程度得意か」を知ることです。
野球のWBCでも感じましたが、上には上がいるということです。常に慢心することなく、「まだまだ」の気持ちが大事なのかもしれません。
周りが認めるほどの得意分野を持っている人の場合
周りに敵なしという程に得意であれば、後はその技術を活かせる「場」を求めます。ピッタリの「仕事」を探し出します。
自分の一番得意な技術とマッチングする仕事を、妥協することなく探し出し、その仕事を成し遂げれば、いやがうえにも、その職場でのあなたの評価は高まります。
評価が高くなれば間違いなく、単価アップの交渉が出来るようになるはずです。これを繰り返し繰り返し積み上げていけば、目標年収をクリアできるはずです。
このように、あなたの最も得意な技術を活かすのにピッタリの職場や仕事が見つかれば、目標収入を達成する最短の近道を見つけたことになります。
あとは実績を積みながら、たゆまなくスキルアップしていくことです。そうすれば、その得意分野でさらなる高みを目指すことが出来るはずです。飽くことなく、スキルアップを繰り返していけば、いつのまにか、その分野の第一人者として最高峰にいる自分を発見することになると思います。いつでも、飽きずに、辛抱強く、コツコツと積み上げていくことが大事だと思います。
一芸に秀でた方々の話を聞いていますと、その事に、損得を離れて、夢中になって取り組んでおられます。勉強もしておられますし、出来上がっているものをマスターするだけではなくて、新しいアイデアも次々に取り入れられています。その人にとって、一芸の追求に終わりというものはないようです。
とはいうものの、エンジニアの寿命についても考えておかなければなりません。
仕事で実績を積むに従い、いやがうえにも他分野の職務や言語と触れ合う機会が増えてきます。これは、年齢を重ねた者の定めのようなもので、職務や言語の幅を広げていかざるを得なくなります。
そういう時も、一つ一つの職務や言語をきっちりとものにしていくべきだと思います。「当面の仕事がまとまればいい」といった、その場しのぎの安易な対応ではなくて、きっちりとマスターし、知識を高め、スキルを高めて、二つ目の、三つ目の得意分野を育てていくべきだと思います。
ひとつの職務や言語に通じた人は、二つ目、三つ目の職務や言語を案外簡単に自分のものにしてしまいます。これは、職務や言語が違っていても、かなりの共通部分があるからだと思います。
得意分野を増やしていくことは、年齢を重ねていくうちに訪れる「技術の陳腐化リスク」を軽減できる方法につながっています。ひとつの言語が使われなくなっても、他の言語が使える場合があるからです。
エンジニアの得意分野のマルチ化は、技術の陳腐化リスクを軽減し、エンジニア寿命をの延長に役立つと思います。
自分では得意分野だが、周りと比べた場合「普通」と評価される人の場合
こういう人は、まず「普通」の評価から脱皮し、評価を高める必要があります。「普通」評価から脱皮しない限り収入アップは期待できないからです。
脱皮するには、本人が得意と思っているのに「普通」の評価がなされている原因を調べなければなりません。知識不足の問題、スキル不足の問題、コミュニケーション力の問題、実務力の問題など色々あると思いますが、その原因を洗い出し、適切に対処しなければなりません。
その分野の職務知識が不足しているのであれば知識を蓄え、その職務をこなす上でのスキルが不足しているのであればスキルを高め、コミュニケーション力不足であればより積極的にコミュニケーションをとる努力をする、実務力不足であれば訓練と実務経験を重ねていき、周りの人よりも少しでも高いところを目指し続け、周りから一目置かれる存在にならなければなりません。自他共に認める、人に負けない職務・言語分野を確立することを第一義として励むべきだと思います。
そうしなければ、目標収入の達成は難しいと思います。
エンジニアの知識やスキルアップには終点はありませんので、現状に満足せず、飽くことなく、常に高みを目指して行くべきだと思います。そうすれば、いつのまにか、目標年収達成していることと思います。
仕事の経験を積むに従い、他の職務や言語と触れ合う機会が増えてきますが、こういう場合は積極的に職務や言語の幅を広げていくべきだと思います。
そして、二つ目、三つ目の得意分野作っていくべきだと思います。
そうやって得意分野を増やしながら、エンジニアの幅を広げて、マルチ分野でも仕事ができるようになることが大事だと思います。
現在もてはやされている技術を身につけていても、いつかは新しい技術に取って代わられる、いわゆる技術の陳腐化を経験することになると思います。マルチ分野の仕事をやれるということは、技術の陳腐化リスク対策に役立つと思います。
さらに、ITエンジニアが年齢を重ねながらもやって行くためには、得意分野のマルチ化、実務的エンジニアからシステムやプロジェクトをまとめる、まとめるエンジニアへの脱皮、コンサルタントへの脱皮というように、実務からまとめる側への職務上の高度化を図っていくべきだと思います。
この中には、ITエンジニアリング会社の創設等による後進の育成もふくまれます。
自分の得意分野に合った仕事をどうやって探すか
フリーランスはどのような方法で仕事も確保しているか
フリーランスは、自分の仕事は自分で探さなければなりません。
仕事を探すだけでも大変なのに、自分に合ったピッタリの仕事を探すとなるとさらに大変です。
フリーランス協会のフリーランス白書2020によると、現在フリーランスで仕事をしている568人に対して、「仕事はどのようなところから見つけますか。 直近1年間で仕事獲得に繋がったことのある選択肢をすべてお選びください(複数選択)」という調査をされていますが、その結果が 掲示されています。
②「過去・現在の取引先」と回答:297人/568人( 52.3%)
③「自分自身の広告宣伝活動」と回答:135人/568人(23.8%)
④「エージェントサービスの利用」と回答:85人/568人(15%)となっています。
さらに、「その中で、最も収入が得られた仕事は どのような経路で見つけたものですか。 」という質問にたいして
「過去・現在の取引先」によるものが29%、
「自分自身の広告宣伝活動」によるものが6.5%、
「エージェントサービスの利用 」によるものが7.7%という回答でした。
フリーランスの仕事の受注経路の約46.1%が「人脈」の意味するもの
最も収入が得られた仕事の受注経路の約46.1%が「人脈」、29%が「過去・現在の取引先」で、自主営業によるものは6.5%と少ないことがわかります。
フリーランス・ITエンジニアは技術者ですから、どちらかというと営業が不得手だということはうなづけますが、「人脈」や「過去・現在の取引先」というように、今まで仕事をしてきた会社やそこのエンジニア、フリーランス仲間とのつながりで仕事を確保している人が実に約75%もいることは意外でしたが、確かに、出向していて、そのままフリーランスになったという人は結構いましたし、中小企業の正社員で、「フリーランスになった方が給料がいい」という理由でその職場にいながらフリーランス化して働いている人もいましたが、これほど多いとは思いませんでした。
逆に言えば「技術で高評価を受けていれば職場がその人を離せなくなる」という側面があるのだと思います。今まで仕事をしてきた会社や個人とのつながりのある人が、フリーランスになれたともいえるのだと思います。
但し、職場に長くとどまり続けると、正社員の昇給が少ない会社では、フリーランスの昇給もままならず、中々昇給しないというように、「人脈」で職場を確保し続けている場合の弊害も出てきます。スキルはアップしているにもかかわらず中々昇給しないというケースです。この弊害を破るには、ドライな交渉力が必要となりますが、旧知の間柄ではドライになり切れずズルズルと昇給しないままきているエンジニアの方もたくさんいらしゃいます。
また、スキルアップのスピードにはある種の緊張感が必要ですが、職場が長くなるとこの緊張感は無くなっていきます。というのは、長くいる職場にとって「スキルの高い分野の仕事」をやらせた方が生産性が高くなるからです。育てようという意識よりも戦力意識のほうが強いと思います。新しい知識やスキルのいる仕事は社員に回し、フリーランスには生産性を求めると思います。
この停滞を打破するにはエージェントを利用して新職場を見つけるのも有り
今後、フリーランスが独立性を獲得していく、スキルに見合った、スキルアップに見合った報酬を獲得していき、新しいスキルにも挑戦していくには、フリーエージェントの活用を考えていくのも一つの方法だと思います。昨今多くなっています。<b>IT系のフリーランスエージェント</b>に登録し、仕事を確保するケースです。自分のスキルが正当に評価されていないと思う方は活用してみた来意と思います。エージェントは第三者として顧客と交渉できますし、このレベルのスキルならこのくらいの報酬となるという業界の物差しをもっていますし、このスキルを追加すれば昇給しやすいといった知識も豊富ですから、今後のフリーランス生活をより豊かにしていくにはどうすればいいかを学べると思います。もちろんエージェントによって差がありますので、どこのエージェントを選べばよいかをよく研究して活用していく必要があります。
エージェント利用の最大の利点は、得意な職種やスキルを活かせる仕事を見つけやすい事、スキルに応じた収入アップ交渉をやってくれ獲得してくれる事、実力さえあれば次の仕事も切れ目なく紹介してくれる事です。
有力エージェントを利用すれば、客先との直取引が多く、もらえる金額のベースがちがいますので、スキル要求は強いでしょうが、スキルの高い人であれば、あるいは絶えずスキルアップしている人であれば。収入アップにつながりやすいと思います。
エージェント利用している人の中には、仕事の確保、スキルアップに応じた収入アップのために、複数社に登録している人もいますが、スキルの高い、仕事のできるエンジニアであれば、現在の仕事が終わる前に次の仕事を紹介してくれますので、有力エージェント1社に登録しておけば十分だと思います。
フリーランスが抱えている悩み
さらに同フリーランス協会では「働き方の課題」についても質問されています。「【フリーランス】働き方の課題」のp19で、下記のような課題が浮かび上がっています。
2. 経理などの庶務・バックオフィス作業が煩雑(n=206) -36.3%
3. 社会的信用を得るのが難しい(n=183) -32.2%
4. 自分のスキルが向上しているのかわからない(n=141) -24.8%
5. 仕事がなかなか見つからない(n=127) -22.4%
6. 企業側の発注スキル(n=114) -20.1%
7. 他人とのネットワークを広げる機会が少ない(n=113) -19.9%
8. スキルを向上させることができない(n=52) -9.2%
9. どのようなスキルが求められていのかわからない(n=46) -8.1%
10. 安心して決済・取引できる方法がない(n=36) -6.3%
11. その他(n=84) -14.8%
12. 特に課題はない(n=32) -5.6%(MA/n=536)
フリーランスの仕事の安定的確保の問題
1、と5、は仕事の安定的確保に対する問題で、536人中、約半数超の55.1%の人が「収入が安定してない」、22.4%の人が「仕事がなかなか見つからない」と回答しています。約半数の人が、仕事の確保と収入安定での問題を抱えていることがわかります。
フリーランスのスキルアップの問題点
自分のスキルが向上しているのかわからない人が -24.8%、
企業側の発注スキルに問題意識を持っている人が -20.1%、
スキルを向上させることができないという人が -9.2%、
どのようなスキルが求められていのかわからない人が -8.1%
います。
スキルを武器にしてフリーランスになった人が多いと思いますが、1/4の人がスキルアップに関する不安を持っていることがわかります。
フリーランスの収入アップはスキルアップにかかっているといっても過言ではありませんが、職場によって求めるスキルは違いますので、やはり「その職場で役に立つスキルが何か」が分からないとアップしようがなく、評価につながりにくいと思います。
スキルなら何でも評価されるというわけではありませんので、その職場で求められているスキルは何か、どの程度のスキルが求められているかを把握して、それに向かって努力していかなければなりません。
問題はスキルアップを収入アップに結び付けることができなければスキルアップの意欲は半減するということです。スキルアップにより納期を短縮した、スキルアップにより人件費を削減した、スキルアップによりシステムを改善した等の具体的なアピール事項があれば交渉しやすいでしょうが、目に見えない効果を生むスキルアップもあるわけで、これらも含めて、もめないで単価アップしなければなりませんので、営業的交渉力が必要になってくると思います。
技術課題をこなしながら、これらを並行してやるのは結構負担になると思います。一つ間違えれば双方きまづくなり、仕事を断る口実になりかねませんから注意が必要です。
自分で営業している場合、あるいは誰かに紹介されて仕事やってる場合は、スキルアップをアピールして行かない限り収入アップには繋がらないと思います。
元々知ってる人のところで、あるいは誰かに紹介されて仕事をする場合、そこでの仕事が長くなれば長くなるほど、スキルアップに対する単価アップ交渉はやりにくくなる傾向があります。
どうしても相手の予算が見えてきますし、他の人がいくらもらってるかもわかってきますので、機械的にスキルアップ=単価アップといった割り切りができなくなります。
この点、エージェントを利用していると、エージェントの営業がスキルアップを収入アップに繋げる営業をしてくれますので、当事者が苦労することはなくなるはずです。
「人脈」や「過去・現在の取引先」からの受注が約50%近くもあるということは、機械的にスキルアップ=単価アップといった割り切りができない人が、半数近くいるということですから、スキルに関する色々な問題がくすぶり続けるのは当然のことだろうと思います。
スキルをアップさせても収入アップにつながらなければ「どんなスキルをアップさせれば収入アップになるのか」ということになると思いますし、スキルアップの意欲も薄れてくると思います。
こうゆうジレンマに陥ている人は、フリーランス専門エージェントを利用してみるのも、ジレンマから脱出する方法の一つだと思います。長年いると居心地がよくなり、離れがたいものですが、保障の少ないフリーランスですから、老後の安泰を願えば、割り切りも必要だと思います。
エージェントを利用する利点
スキルに応じた収入を獲得してくれる事、
実力さえあれば次の仕事も切れ目なく紹介してくれる事です。
有力エージェントであれば、案件数も豊富ですし、高単価案件も一杯抱えています。フリーランスの平均収入が850万円を越えてるところもあります、こうゆうエージェントでは、スキルをキッチリ評価してお客様を選び、紹介してくれると思います。仕事のやり方は、ほとんどが業務委託になると思います。
エージェントですから、利用するにはエージェント料が必要となりますが、安いところでは10%くらいからあります。エージェントにもいろいろありますが、何処を活用するかの選択も非常に重要になってきます。あなたが得意とする職務、スキルを活かせるエージェントに出会えれば、エンジニアとしての成長は加速するでしょうし、収入もそれに見合ってついてくると思います。
何をどの程度スキルアップすればいいのかがわかり、スキルアップを収入アップに結び付ける営業活動をやってくれ、タイミングよく次の仕事も紹介してくれるとなると、それ以上の価値があると思います。
IT系フリーランスエージェントとは
IT系フリーランスの仕事確保の悩み解決!エージェント7選
ITエンジニアのフリーランスとは TOP